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る台所であったりと、非常に多様な開発が進められてきたのは、皆様ご存じのとおりであります。
センターの機関誌『ボラード』に対談コーナーがありますが、その一環ということで、本日お見えの4人のパネリストの中のお1人である、カナダからおいでになられたカーターさんと午前中、時間を過ごす機会を得ました。そこでも、基本的に考えていること、目指していることが随分近いものだなということを幾つか思いました。今日も恐らく詳しくお話になられると思いますが、例えば今で言う「大交流の時代を迎えて」と言ったほうがいいでしょうか、人々が、国内はもとより、海外も含めて、いろいろな場所で仕事をし、生活をするということがそう目新しくなくなってきました。あるいは個人のみならず、企業、研究機関も同じであります。国境を越えていろいろなところに活動の拠点を移していく。そういうときにあって、ウォーターフロントを上手に使いながら、どれだけ質の高い生活環境、空間を提供していくかが、より魅力ある地域づくりの出発点ではないかということを、今日の午前中お話をしたりもしたのですが、そういう意味では、ようやく日本のウォーターフロントづくりが最初の10年間を経て、次の10年に向かおうとしている時期であります。これからますます都市間の競争も激しくなりますし、国際化の競争も激しくなります。この激しさの増す競争というのは、ある意味では厳しい面もありますが、同時に、新しい地域にチャンスをもたらすいい機会にもなるのだろうと思います。
こうしたときに、本当に第一線でそれぞれの地域のウォーターフロントづくりに取り組まれている4人のプロフェッショナルの方に日本に集まっていただいて、いろいろとディスカッションができるということは素晴らしいことではないかと個人的にも思っております。どうか今日はそうした意味で、是非実りのある討議がなされまして、皆様が日ごろ取り組んでおられるプロジェクトに大いに役立つことを心から祈念申し上げまして、ご挨拶に代えさせていただきます。どうもおめでとうございます。(拍手)
司会 ありがとうございました。

 

 

 

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